補助金仕事を考える2

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経営コンサルタントという立場上、補助金の話なんかがたまに来ることがあります。まあ中小企業だと経営資源が限られているので、何かとビジネスをするうえで補助金獲得を目指すというのもわかります。とはいえ、補助金関連の資料は経営者にとって、難しいという意見が多いのもまた事実。

知り合いのコンサルタントに聞いた話によると、補助金が欲しいと相談に来られるお客さんの目を見ると、目がドルマークになっているのだとか。

中小企業診断士の間でも、補助金仕事が苦手という方も結構いらっしゃるようです。受けるのが苦手という側面もあるでしょうが、企業の資料を渡され、それをフォーマットに合わせて書いていく作業は苦行とのこと。わからなくはありません。

私が強みとしているITサポートなどは奥行きの強みになるので、いきなりその相談に来られるケースは少ないです。まあ「ITをさっさと導入しないとうちの会社、倒産しそうなんです」なんて会社は稀です。でも「資金繰りに失敗すると、うちの会社、倒産するんです」という会社は結構あります。

資金繰りサポートは間口の強みになりますが、この補助金サポートも間口の強みになりやすいです。とりあえず補助金が欲しいとあれば、補助金サポートを強みにしているコンサルタント等に相談が来ます。

補助金コンサルされている方から話を聞くと、「単発で仕事が終わる」そうです。そのあとの顧問契約などには繋がりにくいとのこと。補助金は募集期間が限られていて、効率よく仕事をすることが求められます。それ故、補助金仕事をこなしたら、「はい、次」となりやすいです。とにかく数をこなして対処するようです。

ここは逆転の発想で、補助金仕事も丁寧にやってみる・・・という見方をしてみるのもいいかもしれません。顧客とヒヤリングする機会があるのであれば、補助金の資料作成以外の、その会社の経営の話など、いろいろ聞いてみると、思わぬものが出てくるでしょう。

手間をかけると、それだけ効率は悪くなりがちです・・・が、相談者との信頼関係は構築しやすいです。こういったところから顧問契約に繋げ、奥行きのITサポートの提案などに持って行くのが本来の補助金仕事の受け方なんじゃないだろうかと思います(まああくまで、私がそう思っているだけですが)。

コンサルの中に補助金仕事を敬遠されている方がいるのも、単に顧客の目がドルマークになっているのを目の当たりにしたり、手渡された企業情報を基にフォーマットに転記するだけの仕事・・・に終わっているからじゃないかと思うことがあります。信頼関係構築のキッカケにしたり、相談企業のこれまでどんぶり勘定経営だったのを、補助金キッカケで計画性のある経営体質に変えるお手伝い・・・と考えれば、補助金に対する見方は変わるのかもしれません。

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